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2016年05月18日 (水) | Edit |
ポトスライムの舟 / 津村記久子



29歳、工場勤務のナガセは、食い扶持のために、「時間を金で売る」虚しさをやり過ごす日々。ある日、自分の年収と世界一周旅行の費用が同じ一六三万円で、一年分の勤務時間を「世界一周という行為にも換金できる」と気付くが――。

芥川賞受賞作品です。
表題作「ポトスライムの舟」と「十二月の窓辺」が収録されています。
どちらも働く女性のお話で、働くことの大変さがよく伝わります。
今の時代に女性が働く状況や環境を、見事に描いています。

ポトスライムの舟」は、工場で働き、カフェで働き、パソコン教室の講師もして、データ入力の内職もするナガセが主人公です。
働きすぎて心配になります。セキが止まらなくなる場面はひやひやしました…。
けれど、こちらはまだ明るい気持ちで読めるし、登場人物も多く興味深く読めました。

十二月の窓辺」は胸が苦しくなるお話です。
職場での理不尽なパワハラ…こういうことが、現実にたくさんあることを考えさせられます。
どうすることもできない状況が辛いです。
早く辞めて!と、思いながら読み進んでいました。
なんとも、やるせないようなラストでしたが、あの環境から逃れることができて安心しました。


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