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2014年03月16日 (日) | Edit |
海の底 / 有川浩



自衛隊三部作の中では、私はこの「海の底」が一番好きです。
最初、巨大な赤いザリガニの大群が出てきた時は、これは読むの途中で挫折してしまうかも…と不安になりました。
けれど、不良隊員といわれる夏木と冬原と子供たちが潜水艦に避難したところからの物語には引きつけられました。
ここからいつ出られるか分からない不安な中での6日間は途方もなく長いです。
そして、高校三年生の望は女一人です。他の子供たちは年下の男の子ばかり12人。これは大変ですよね…。
その上、子供たちの関係は親たちのせいで歪んでいます。実際、こういう事はリアルにあるでしょう。
けれど、中学3年のいじめっ子の圭介が6日間で、今までの親の言動に疑問を抱き、親の刷り込みから脱皮し成長していく様は見所です。
面倒ばかり起こしてした圭介の成長ぶりに最後は爽快な気分になりました。
そして、女性と子供の扱いが苦手な不器用な夏木と、望の関係も良いですね。
短編集『クジラの彼』の中の「有能な彼女」に夏木と望のその後が描かれています。冬原の結婚エピソードのお話も入っています。

自衛隊三部作
 塩の街(陸上自衛隊)
 空の中(航空自衛隊)
 海の底(海上自衛隊)