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2014年03月21日 (金) | Edit |
不条理な男 / 樹生かなめ



室生家次期当主の邦衛と庶民の明人は幼なじみ。大学生の二人は一緒に住んでいる。
明人の悩みは、邦衛の自分に対する異常な独占欲。そのくせ、邦衛は所構わず、誰彼かまわず一目ぼれしては、違う誰かとつきあっている。


BL小説ですが、絡みシーンは一つもなかったです(・.・;) 絡むかと思いきや…なぜか殴り合いに…なんで?。
マイペースで非常識な邦衛に、明人はずっと振り回されっぱなしです。
邦衛は誰と付き合っても明人が一番好きだと言い、でも飽きられるのが怖くて明人には手を出さないんです。
勝手な行動の裏には、繊細で傷つきやすいところが見え隠れしています。
そして突拍子もない行動や言動が面白くて、一気に読んでしまいました。
けれど邦衛の母親が不幸せすぎて、痛々しく、心に残ってしまいます(T_T)
一体どうすれば、もう少し幸せになれたのかなぁ?と、ついつい考えてしまいます。

ラストで、明人はようやく邦衛に言いたいことを言えるようになって、回し蹴りまでするようになって(・.・;)良かったのですが、友達の雅紀と立良はアレで良かったのでしょうか(ーー;)
特に雅紀が…面倒な女の子に振り回され、恐くて別れられない状態ですが…(ーー;) 大丈夫でしょうか?
続巻「愛されたがる男」で解決されているのかな?
邦衛と明人の漫才のような言葉のループも、くせになりそうに面白いし、これからのラブラブな様子も見てみたいです(´▽`)

 
2014年03月20日 (木) | Edit |
茅島氏の優雅な生活 1~3巻 / 遠野 春日



由緒ある家柄と財産をもち、生きることに怠惰で孤独な茅島氏が庭師に恋をします。

大好きな作品です(´▽`) BLで、文庫とコミックスがあります。
コミックスの麻々原絵里依さんのイラスト、この作品の雰囲気にピッタリで、とてもきれいで素敵です(´▽`)
けれど、どうしてもコミックスはお話が省略されてしまうのが残念ですね。
文庫は日高ショーコさんのイラストも素敵ですし、医者の聖司も出てきます。

1巻の茅島氏が突然庭師のアパートに押しかけ、告白するところ場面が大好きです(´▽`)
冷たい態度であしらわれるのですが、茅島氏は頑張ります。
茅島氏がそんなに必死になる場面はそうそうないので見所ですね。
最初、冷たい態度をとっていた庭師が、茅島氏の素直さに惹かれていき、優しくなっていくのが楽しいですね。
2巻では、友達の慎吾たちの前で、堂々と茅島氏を甘やかしているシーンが好きです。
その前の茅島氏とレイリーとの絡みも面白いですが(´▽`)
いつも飽きられるのではないかと不安で、自分に自信がない茅島氏には、切なくて泣きそうになります(T_T)
なので3巻で、めずらしく庭師の方がモヤモヤと不安になっているのは、胸がスッとしました(´▽`) たまには逆もいいですよね。

1巻のショートストーリー「くちびるの快感」は誠司と茅島氏の二回目の出会いのお話です。
この二人の絡みは大好きです(*´▽`*) 二人共かわいくて、会話も和やかで、茅島氏に友達ができて良かったなぁと思います。

誠司も好きなので、誠司がメインの「夢のつづき」も読んだのですが、ちょっと可哀想すぎて辛かったです(T_T)
あまりにも、ひどい目にあってて…お兄さんの愛情ひねくれすぎです…。

それから「金曜紳士倶楽部 踊るパーティーと貴公子」にも茅島氏が出ているそうなので、こちらも読んでみたいですね(´▽`)
茅島氏、大好きなので(´▽`)




2014年03月18日 (火) | Edit |
武士道エイティーン / 誉田 哲也



3部作のクライマックスです。香織と早苗が高校3年生となりインターハイを目指します。
今回は香織と早苗だけのお話だけでなく、脇役たちのお話も入っていて非常に得した気分でうれしいです(´▽`) 

「バスと歩道橋と留守電メッセージ」では、早苗の姉・緑子と岡巧の切ないお話。
香織の先輩・河合も出てきます。

「兄、桐谷隆明」では、不思議な存在、桐谷道場の玄明先生の過去が明かされます。
若かりし頃の辰じいも少し出てきます。このストーリーはこの中では異色です。
けれど、玄明先生と吉野先生の意外なつながりもあります。

「実録・百道浜決戦」では、早苗の福岡南高校の剣道部の顧問・吉野先生の伝説が語られます。これを読んでからは、むさ苦しい吉野先生が急にしぶく見えます。

「シュハリ!」では、香織の後輩・田原美緒の心情が語られ、なぜ急に香織への態度が変わったのかが分かります。

面白かったです!香織と早苗の卒業後の進路までお話はあります。
この三年で香織は精神も剣道も成長しましたね。素晴らしいです。
もちろん早苗も成長したのですが、香織の方が変化が分かりやすかったので印象が強く残りました。個性的なキャラですしね(´▽`)
武士道シリーズ、最後まで読んで良かったです(´▽`)


2014年03月17日 (月) | Edit |
東京バンドワゴン / 小路 幸也



明治創業の東京下町にある、古本屋<東京ワゴン>。堀田家は賑やかな8人の大家族です。

最初に登場人物が一気に出てくるので覚えるのが大変ですが、みんな雰囲気に合っていて覚えやすい名前です。
物語の進行を亡くなったおばあちゃんがしていきます。
途中まではその語り方が読みにくいなぁと思っていたのですが、いつの間にか慣れてしまいました。
次々に問題が起こり、解決していきます。伏線も多く、後になるほど面白くなります。
みんなが、小学生の子供たちも含めて、なんだかしっかりし過ぎていていい人ばかりのせいか、おばあちゃんの語り口調のせいか、感情移入はしにくかったです。
けれど安心して読むことができるので、リラックスしながら読みたい気分の時はいいと思います。
読後感が良かったので、続巻も読みたいです!



2014年03月16日 (日) | Edit |
海の底 / 有川浩



自衛隊三部作の中では、私はこの「海の底」が一番好きです。
最初、巨大な赤いザリガニの大群が出てきた時は、これは読むの途中で挫折してしまうかも…と不安になりました。
けれど、不良隊員といわれる夏木と冬原と子供たちが潜水艦に避難したところからの物語には引きつけられました。
ここからいつ出られるか分からない不安な中での6日間は途方もなく長いです。
そして、高校三年生の望は女一人です。他の子供たちは年下の男の子ばかり12人。これは大変ですよね…。
その上、子供たちの関係は親たちのせいで歪んでいます。実際、こういう事はリアルにあるでしょう。
けれど、中学3年のいじめっ子の圭介が6日間で、今までの親の言動に疑問を抱き、親の刷り込みから脱皮し成長していく様は見所です。
面倒ばかり起こしてした圭介の成長ぶりに最後は爽快な気分になりました。
そして、女性と子供の扱いが苦手な不器用な夏木と、望の関係も良いですね。
短編集『クジラの彼』の中の「有能な彼女」に夏木と望のその後が描かれています。冬原の結婚エピソードのお話も入っています。

自衛隊三部作
 塩の街(陸上自衛隊)
 空の中(航空自衛隊)
 海の底(海上自衛隊)


2014年03月15日 (土) | Edit |
まほろ駅前多田便利軒 / 三浦しをん



便利屋をしている多田は、バス停のベンチで高校のクラスメートの行天と出会う。
行天は高校の時は、誰とも言葉を発さず変人として有名だった。
帰る場所のない行天は、多田の事務所兼住居で一緒に暮らしはじめる


便利屋をしている多田は、その仕事がら日々様々な事情の人たちと出会います。
夜逃げしたチワワの飼い主家族、日本人なのにコロンビア人だと言う娼婦のルル、麻薬の密売をしている未成年の星、殺人事件を起こした園子の親友の晴海。
小学4年生の由良は軽い気持ちで麻薬の密売に加担しています。
親が仕事から帰ってくるのはいつも夜の11時頃、熱を出した由良の様子を見にいこうともしません。
そんな由良に多田は「いくら期待しても、おまえの親が、お前の望む形で愛してくれることはないだろう」と言います。
そして「与えられなかったものを、おまえは新しくだれかに与えることができる」(省略)と。
けれど多田は、過去の結婚と赤ちゃんのことで、許されたいし彼女を許したいと思っているけれど、出来ない自分と葛藤しています。
生まれた時、病院で取り違えられた北村が、すべてを受け止めて幸せに生きているのを見た多田は、血をよりどころにせず、つながった家族が居ることに救われました。
暗くなりがちな背景ですが、とても読みやすく、重くないところがいいです。登場人物も個性的で楽しいです。
行天の突拍子もない言動や行動、多田と行天の距離が少しずつ近づいていくのも面白いです。
読み終わった時、人間が生きていくのは大変だなぁと感じました。
生きていると、うまくいかなかったり、理想と違ったり、失敗したり色んな事が起こるけど、幸せに感じることもあるから生きていけるのかな。

下村富美さんのイラスト、イメージとよく合っていてステキでした(´▽`)
続巻あるようなので楽しみです!


2014年03月14日 (金) | Edit |
スカーレット・ウィザード⑤ / 茅田砂胡



とりあえず完結いたしました。
ジャスミンとケリーの結婚契約。一年が経った時、二人はどうなるのかな?と、それが知りたくて軽い気持ちで読み続けていたので、全く想像していなかったラストに驚きました(゚Д゚;)
びっくりしましたが、遺伝子治療の副作用はありえることだと妙に納得しました。それに怪力すぎることなど、つじつまが合います。
ジャスミンが結婚期間を一年にしたこと、そしてそれにこだわっていたこと。全て、こういう事だったのですね。ジャスミンのけなげさには泣いてしまいました(T_T)
今回は、ジャスミンとケリーらしいラブ感もありましたし満足です。

最初、本を手に取った時、裏表紙のかわいい二人は誰かな?新しい登場人物かな?と思っていました。
本を半分以上読んだ時も、二人はまだ登場してこないなぁ~なんて思っていたんです…(ーー;) 変わりすぎです(゚Д゚;) ジャスミン…(・_・;)

未来ある終わり方で良かったです(´▽`)
外伝「スカーレット・ウィザード外伝―天使が降りた夜」もあるようなので、もちろん読みます。

2014年03月13日 (木) | Edit |
仔羊の巣 / 坂木 司



ひきこもり探偵シリーズ第二弾。「青空の卵」の続編です。
登場人物が増えて賑やかになってきました。栄三郎さんの存在が大きかったですね。
今回は学生の利明や明日香が登場したので、やはりこれくらいの年齢の物わかりのいい人が一人いるだけで安心感があります。栄三郎さんの家にみんなで集まれるのもいいですよね。

ホモフォビアのこと、勉強になりました。異常にゲイの人を嫌う人たちがいることが前から疑問でしたが、外国では特にそういう宗教なのだろうと思っていました。
それだけの理由ではないんですね。恐怖心は人間の本能だけれど、方向を間違うと恐ろしい凶器になりますね。
話がそれてしまってすいません。

今回は伏線が多く、謎が分かりやすくしてありましたね。
このシリーズで好きなキャラは小宮です。地味で出番も少ないですが、落ち着いていて博識でいいですね。
次回の「動物園の鳥」で完結です。坂木と鳥井の関係はどうなるのでしょう?楽しみです!

2014年03月12日 (水) | Edit |
しゃばけ / 畠中恵



時代物ですが、とても読みやすいです。殺人事件が次々と起こり物騒ですが、妖怪たちも含めた登場人物がユニークで個性的なので愉快でほのぼのした雰囲気があります。
こんなに主人公(一太郎)が病弱な小説は珍しいですよね。その上、お金持ちで、器量も良くて優しく、両親も、そばにいる佐助や仁吉も一太郎には甘々で…その設定だけで、なんだか面白そうな感じがします(´▽`)

そして、なんといっても柴田ゆうさんのイラストがすごくかわいいです(*´▽`*)
挿画の鳴家(やなり)たちが一太郎に群がっている所や、大福もち?に顔を埋めているイラストはお気に入りです(*´▽`*)

一太郎と幼なじみの栄吉との「どう願ってもかなわないことがある」という会話のシーンは切ないですね。
けれど、それでもその中で自分のやれることをするしかなくて、一太郎と栄吉は頑張ります。
シリーズ物は大好きなのでうれしいです(´▽`) 次回は「ぬしさまへ」です。楽しみです!

 
2014年03月11日 (火) | Edit |
下町ロケット / 池井戸潤



佃が9年を費やしたエンジンを搭載したロケットが打ち上げに失敗した。
研究者の道を諦めた佃はその後、父の跡を継いで、佃製作所という中小企業の社長となる。エンジンに関する技術とノウハウで7年の間に売上を三倍に増やしたが、物語はここから始まる。


面白いです!次から次へと問題が起こるのですが、爽快に解決していく様子が読んでいてスカッと気持ち良いです。
銀行や大企業の横柄な態度、大手メーカーの横暴など、中小企業の大変さがリアルに伝わりました。
殿村部長、良かったです。まじめで不器用だけれど、会社のことを真剣に考えて、時には銀行や大企業にも臆せずビシッと言います。特に帝国重工の田村に勇ましく立ち向かった場面は感動しました。
他にも弁護士の神谷、ベンチャーキャピタルの浜崎、裁判官の田端など魅力ある人たちがたくさん登場しましたね。そんな人たちに救われながらピンチを乗り越えていきます。
もう一度、読み返したい作品です。