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2018年05月22日 (火) | Edit |
嘘とピグメント / あいだ



高校一年の光央は、美術部長の有住に「好き」と言い続けていた。本当に彼が好きなわけではない。知人に脅されて、仕方なくついている嘘だった。有住は外見の整った優しい男だったが、相貌失認の光央には魅力がよくわからない。

嘘ばかりついていたので、光央の言葉は好きな人に全く伝わらなくなりました。それでも「好きです」と伝え続ける光央はとても一途です。お互い一途なんですが(´▽`)
2人のすれ違いが長く切ないですが、その分二人の想いが伝わりあった場面は感動しました。
有住も苦労しながら生きてきたので、しがらみを捨てて今は自分らしく生活してる様子に安心しました。
光央は幼い頃に両親が亡くなり、寂しい思いをし辛い生き方をずっとしてきたので、これからは有住に甘えて幸せになってほしいですね。
読後感がとても良かったです。あいださんの作品はとても独特な雰囲気で、引き込まれてしまいます。


2018年03月15日 (木) | Edit |
約束と拘束 / あいだ



男子校から大学に進学した隼人は、彼女を作ろうと燃えていた。だが、好きになった女の子は必ず、隼人の幼馴染でイケメンの連を好きになったと口にする。連の嫌がらせに混乱しながらも、隼人には連のことを切り捨てられない、ある負い目があった。

読み応えがあり、楽しめました♪
2人の気持ちが通じ合うまでは隼人目線のお話、通じ合ってからは連目線のお話となります。
どちらもお互いの気持ちが分からなくて辛い思いをするので、切なくもどかしい気持ちになります。
隼人が連を見つける場面と、それまで正直な気持ちを隼人に告げることができなかった連が、みんなの前で腹の底から声を吐き出して、気持ちを告げてしまう場面が良かったです。普段そんなことをするようなキャラではないので、よけい身に沁みました。
叶わないと思っていた、とても長い片思いが実ってよかった(´▽`)
浅野もまた友達になってくれて安心しました。


2018年01月26日 (金) | Edit |
春より早く / あいだ



顔も頭も良く何一つ不自由ない生活をしている高校3年生の春樹は、話したことのないクラスメイトから「思いやりがない」と吐き捨てられる。恥をかかされたと春樹は、彼、石和にやり返そうとむきになる。だが石和は転校生で、詳しいことは誰も知らなかった。

とても良かったです♪
[増補版]では石和とかすみ視点でも書かれているお話があるのが嬉しいです。
かすみが春樹のことを善良で単純と言ってますが、まさしくそうですね。
真面目で素直でプライドが高くて快楽に弱い…泣いたり怒ったり、感情がすぐに顔に出ちゃう春樹のキャラが素晴らしいです。
恵まれた環境で、ナチュラルに人を見下してしまう春樹が、石和に一言だけ言われたのをきっかけに変わっていきます。
2人は全く違う境遇で、性格も全然違います。だからこそ、少しのすれ違いで会えなくなったり、連絡が取れなくなったりするのが、また切ないです。
好きなシーンがたくさんあります。春樹が、かすみと石和を守りたいと言うシーン、友達の榊原が「やめろよ。別に春樹は生まれながらの超天才でもねーんだし」と言うシーン、卒業式の前日、連絡の取れなかった石和が学校を訪れ、春樹が泣き崩れるシーン…。
春樹と石和の日常会話もすごく好きです。とてもステキなお話でした♪