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2015年12月25日 (金) | Edit |
Team・HK / あさのあつこ



引っ込み思案な専業主婦・佐伯美菜子は「主婦力を生かしませんか」という募集チラシの言葉にひかれ、ハウスキーパーの会社「Team・HK」に就活したところ、即採用となる。

私も専業主婦をやめて仕事を始めたので、色々と共感できました。家事は好きではないので、ハウスキーパーの仕事はしたくないですが…。
仕事は大変なことばかりですが、色々な人と関われて新鮮で楽しいこともあります。そして、やっぱりお給料をもらえるのが嬉しいです。
主婦はいくら頑張って家事をしても、お給料は出ないし、するのが当たり前という風潮のせいか、ちっとも楽しく感じないんですよね。

主人公の美菜子が実直で穏やかな性格で、仕事のことや思春期の娘のことなど、口下手ながらも、色々と悩み考えながら行動していく様子が良かったです。
美菜子が少しずつ自信を持ち始め、娘の香音との関係も良い方へ変わっていき、そして香音が美菜子をかばう場面など、読んでいて気持ちいいです。
そして、ほんわかしているだけでなく、人間のブラックな面も出てきたりするのも面白かったです。
読み終えると、窓を磨きたくなります。まだ磨いてないですが…(^▽^;)
続編もあるようなので楽しみです。




2015年04月25日 (土) | Edit |
バッテリー Ⅲ / あさのあつこ



3巻です。
巧の頑固で生意気で自信満々の強気な態度は相変わらずで、もうイヤになるくらいです。けれど、それが素の巧なのでしょうがないです。巧の個性です。
中学の野球部なんて爽やかなイメージですが、それぞれに思ってることはバラバラで…この巻では展西が思ってることを監督にぶちまけます。

大人達のそれぞれの事情や想いも錯綜します。
監督であるオトムライが生徒たちにしてあげたい事、それに対して校長は立場や責任を考えます。
けれど、やっぱり野球を一生懸命まじめに頑張ってきた子たちに、野球を取り上げないでほしい、野球をさせてあげてほしいです。

そしてこの巻では、ようやく野球の試合をします。
先輩である海音寺、野々村が出てくる場面も多く、物語が広がります。

豪が巧に言うセリフが印象に残りました。
野球が好きでたまらんのは、おまえだけじゃないんじゃぞ」………(略)
豪の言う意味がわからなくても、豪が真剣に言うことなら聞く価値はある…巧にとって豪は特別な存在です。
「バッテリー」という題名がしっくりきます。


2015年04月08日 (水) | Edit |
バッテリーⅡ / あさのあつこ



巧たちが中学生になりました。巧は相変わらず、自分が納得しないことには協調も妥協もしないので、ハラハラします。

風紀委員になってしまった矢島さんの場面では、中学、高校の時にあった服装検査や髪の長さチェックとか、その他のどうでもいいような細かい規則を思いだしました。
野球部は坊主にしないといけないという規則も不思議です。好きな髪型させてあげたらいいのになって、よく思います。
一部の部員が不祥事を起こした時の全体責任…出場停止とかは、本当にやめてあげてほしいです。
真面目に練習していた、全く事件に関係ない生徒たちが巻き込まれるのは可哀想すぎます。
海音寺君、気の毒です。今後、どうなるのでしょう?
2巻は、陰湿な暴力があり、読むのが辛かったです。
こうなってくると、今後も心配ですね。
青波くんには癒されましたが…(´▽`)

あさのさんのあとがきが印象的でした。
「バッテリー」を少年の成長物語などと言わせるものか。友情物語などに貶めたりしない。
この作品への拘りの強さが、熱く伝わりました。

なんだか、この先を読むのが怖いような気持ちですが、次巻も読みます。


2015年04月03日 (金) | Edit |
バッテリー / あさのあつこ



中学入学を目前に控えた春休み、父の転勤で岡山の県境の街に引っ越してきた巧。ピッチャーとしての自分の才能を信じ、ストイックなまでにセルフトレーニングに励む巧の前に同級生の豪が現れる。

有名な作品ですが、まだ読んだことがありませんでした。
読みやすく、とても面白いです。
野球を中心に、家族や友達の事情や関係が絡まりあって、物語に引き込まれます。
拓海の野球に対する強い気持ちと自信、他者に対する攻撃性、けれど葛藤も伝わります。
そして拓海の周りの環境も、生々しいものがあります。少し苦しくなるような現実問題。
あさのさんの表現力が素晴らしいです。
拓海だけじゃなく、登場人物一人一人の心情が伝わります。
続きが楽しみです(´▽`)


2015年01月01日 (木) | Edit |
うふふな日々 / あさのあつこ



自然豊かな岡山で暮らしている著者の、何気ない日常を綴ったエッセイ集です。

前半は、楽しく愉快なエッセイです。
あれっ?と、あさのさんのイメージが少し陽気な雰囲気に変わりましたが、「The MANZAI」の会話のおもしろさを思い出しました。

暮らしている土地の、溢れる自然の描写が素晴らしいです。
こんな自然がいっぱいの場所に住むのもいいかもしれない、と思わされます。
後半のエッセイでは、日々暮らしている、あさのさんの中にある様々な感情を余すところなく表しています。
仕事のことや、家族のことなど、とても正直に真っ直ぐな気持ちで書かれています。

十代の頃からの「書きたい」という強い思いを感じました。書きたいけれど、書けない…そんな葛藤も苦しいほど伝わりました。
小説家の方たちは、皆そういう「書きたい」という強い気持ちがあるのでしょう。

家族や、悪友・AさんとBさんなど登場し、楽しいエッセイ集でした。
そして、楽しいだけではない、あさのさんの真摯な思いも強く伝わり、読み応えがありました。
こんなエッセイ集好きです。