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2016年05月22日 (日) | Edit |
中島ハルコの恋愛相談室 / 林 真理子



厚かましさ世界一! 痛快無比、無敵のヒロイン中島ハルコが、男と女の恋愛のもつれた糸を、ばっさばっさとぶった切る!

フードライターの菊池いづみが、偶然 中島ハルコと出会い色々な経験をしていきます。
連作短編集で、ハルコがさばさばと解決?していく様子が面白く読みやすいです。ここまで自信満々で言いたいことをズバズバ言うハルコに、清々しさすら感じます。ハルコが、名古屋出身なので名古屋のことを色々と知れたのも面白かったです!


2015年03月22日 (日) | Edit |
本を読む女 / 林 真理子



本を読むのが好きな万亀は、突然の父の死と戦争の始まりによって、否応なく時代の流れに巻き込まれてしまう。進学、就職、結婚という人生の岐路において、常に夢や希望を現実に押しつぶされつつも、読書を心の支えに懸命に自分の人生を生き抜く。著者自身の母親をモデルに、一人の文学少女の半生と昭和という時代を描く。

山梨県の裕福な和菓子屋の末娘・万亀を通して、戦前から戦後の様子が描かれています。
戦前、東京はあんなに華やかな雰囲気だったんですね。
時代の移り変わりが凄まじいです。

万亀が若い頃の、この時代の首を傾げたくなるような、不自由で理不尽な事の多さに驚いてしまいます。
万亀の姉たちの結婚生活……一度嫁いだら、離婚をすることも出来ず、ひたすら我慢と忍耐の日々。読みながら苦しい気持ちになります。
多くの日本女性が、逃げることもできず、耐え忍んで生きていたのですね。
今の自由な時代に生きていることに本当に感謝です。

時代の流れに翻弄されながらも、必死で生きていかなければならなかった万亀が、本を心の支えにして生き抜きます。
私も、世の中に本があることで随分と救われてきました。
人間は何か一つでも、好きな事や好きなモノがあれば、それを支えに生きていける強さがあると感じました。

この作品は時代背景の描写が素晴らしく、何より林さんの母親に対する愛が詰まった素晴らしい作品です。


2015年03月09日 (月) | Edit |
葡萄が目にしみる / 林 真理子



葡萄づくりの町。地方の進学高校。生徒会の役員保坂に寄せる淡い想い。ラグビー部のスター岩永との葛藤。そして、笑いさざめき、かすかに憎しみ合う級友たち―素朴で多感な少女の軌跡。

題名が全てを表している、ほろ苦いような青春小説です。
主人公・乃里子は生まれつき肥満気味で、運動神経が鈍く、友達に指摘されるほどの自意識過剰です。
地方の高校の日常の中、思春期特有の劣等感、嫉妬、痛々しさ、些細な優越感までリアルに描かれています。
もてない女の子のリアルな高校生活です。
あまりにも生々しいので、読んでいるとちょっと苦しい気持ちになります。
この作品は林さんだからこそ書けたのでしょう。これぞ、青春小説です。
山梨の方言も良かったです。