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2015年03月12日 (木) | Edit |
百瀬、こっちを向いて。/ 中田永一



物語が4編収録された恋愛小説集です。

それぞれの主人公たちは皆、華やかではありません。地味で目立たないように過ごしています。
なるべく目立ちたくない気持ちに共感しました(^▽^;)

一番印象的だったのは「なみうちぎわ」です。
高校生の時、水難事故で植物状態になった姫子が、5年後に目を覚ます所から物語が始まります。
衝撃的な始まりかたです。
この物語はその後が気になります。5年後、10年後の姫子と小太郎がどんな風になってるのか知りたいです。

小梅が通る」が一番好きなお話です。
山本寛太の人柄が良かったです。
松代さんと土田さんも好きです。柚木に本当の友達ができて良かった(´▽`)

どれも高校生が主役のお話なので、もっと若い時に読めたら良かったのになぁ~と、思ってしまいました。
どのお話も良かったです。


2015年02月11日 (水) | Edit |
くちびるに歌を / 中田永一



長崎県五島列島にある中学校が物語の舞台。合唱部顧問の先生が産休に入るため、東京の音大に進んだ柏木が、1年間指導をすることになった。それまでは、女子部員しかいなかったが、美人の柏木先生に魅せられ、男子生徒が多数入部する。

中田永一さんも、乙一さんも、どちらの作品も読んだことがなく初読みです。
素晴らしい青春小説で、素直に感動しました。

影のような存在で、ずっと友達が一人もいなかった桑原サトルはとても真面目な男の子です。
何に対しても消極的なサトルが合唱部に入りたいと思ったことが、とても嬉しいです。
合唱部に入り、学校で誰かと普通にしゃべることができるようになったり、一生懸命練習したり…そんな一つ一つに安心しました。

長谷川コトミも誰にも言えず一人で苦しんでいます。
コトミと同じようなことで、死にたいくらい後悔している女の子たちが沢山いるだろうと思うと胸が痛くなります。
その場のノリや雰囲気でしてしまうと思うのですが、断る勇気を持って自分を守ってほしいと願うばかりです。

中学生たちの様々な思いや悩み、人間模様が描かれています。
清々しい読後感で、眩しくなるような作品でした。